2023年6月27日〜28日、国際余暇スポーツ施設協会(IAKS: International Association for Sports and Leisure facilities)のStudy Tripが都内で行われ、翌29日に実施されたPool Expert Circleのツアーをプールマイスターがコーディネートしました。
IAKSはIOCに認知され、IPCやそのほかの国際組織とも協力関係にあるスポーツ・レジャー・レクリエーション施設の専門家に向けた世界有数の非営利組織です。1965年から計画やデザイン、運営に関する専門知識を国際的なネットワーキングにより共有しており、1967年から機関誌sbマガジンを発行し、スポーツ・レジャー・プール・ウェルネス・スタジアム・アリーナの建築・イノベーション・製品・サービスの事例を紹介し、また特に優れた施設・デザインを表彰しているそうです。
また、IAKSでは国際的なコングレスやセミナー、スポーツ・レジャー施設を見学するスタディートリップを企画・開催しています。スタディートリップでは、オリンピック・パラリンピック開催都市に訪れることも多く、今回は東京2020大会を開催したばかりの東京が視察地として選定されました。
全体での視察では、国立競技場や東京体育館など、東京2020大会の会場となった大規模施設のほか、ASICS Sports Complex Tokyo BayやBrillia Running Stadiumなど最新鋭かつユニークな施設にも訪問。
プールマイスターは2日間の全体ツアーの翌日に行われたPool Expert Circleの視察ツアーをコーディネートしました。
IAKS会長のDr.Stefan Kannewischerをはじめ、欧州のプール事業プロフェッショナルの皆さんを日本のプールにご案内するという大役でしたが、限られた時間の中で、異なる事業体の3つのプールを視察させていただきました。皆さん、さすがプール施設の設計や運営管理のプロフェッショナルで、各所で洞察力に富んだコメントや質問をいただきました。
1箇所目は文京総合体育館。行政が所有する施設を民間の指定管理者が運営する事業形態に、欧州での事業形態との違いについての議論が午前中から白熱。
2箇所目は東京アクアティクスセンター。説明不要ですが東京2020大会の競泳、AS、飛込み会場。塩素臭の少ないプールと排気構造に皆さん興味津々。
3箇所目はルネサンス亀戸。今回訪れたプールでは唯一の民間施設では、日本のスイミングカルチャーにも触れていただき、ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社が開発したシステムを利用した「スマートスイミングレッスン」の解説もしていただきました。
日本社会における、水泳とスイミングスクール、そしてプールの歴史も紐解きながら、それぞれのプールの特色に触れることで、参加者の皆さんの理解も進み、知的好奇心に触れることも出来たようです。
今回のスタディトリップに参加させていただき、多くのことを学ばせていただくと共に、世界中のプール事業者とも繋がることが出来ました。プールマイスターでは、こうした経験やネットワークを活用し、今後「人と環境にやさしい水質」と共に、日本が誇るスイミングカルチャーを世界に発信していきたいと思います。
末筆にはなりますが、今回このような機会を下さったIAKS関係者の皆さま、視察を受け入れて下さった施設関係者の皆さまに御礼申し上げます。
IAKS日本支部|IAKS Japan – https://japan.iaks.sport/ja